UV・・・紫外線じゃないです

	やしちさん、衣装のフリーデータとかで 「UVマップつけましたんで、お好きなテクスチャ作って加工してください」 って有ったんですが、UVマップってなんですか？
	簡単にいうと、仮想三次元の物体であるポリゴンを二次元平面に配置したものだ。
	え？ え？？ 余計にわからなくなっちゃいましたよ〜
	むぅ・・・ んじゃ、ぶっちゃけた言い方すると、 組み立てる前の ペーパークラフト だ。 ペーパークラフトをPOSERでいえば、 切り取り線 や 折れ線 がUVマップ サイコロの模様なんかがテクスチャ になる。
	ああ。なるほど〜〜♪ そういえば、さっきいったフリーデータのUVマップは白黒の線画でした。 その線画を下敷きにして模様（テクスチャ）を描けば、自分の好みのデザインにできるんですね。
	わざわざデザイン変えたいのか…なんのデータだったんだ？
	えぇっと…ないしょです。

テクスチャの模様が歪む理由 1

	やしちさ〜ん、UVマップを下敷きにして水玉のテクスチャ作ったら、 丸かった水玉模様がアチコチで歪んじゃってます〜。
	・・・どんな形のオブジェクトに、そのテクスチャ貼ったんだ？
	え？オブジェクトの形？ そんなの関係あるんですか？
	大いにあるよ。しかも小道具（オブジェクト）ならまだいいけど、 衣装（フィギュア）だとなおさら問題がある。
	・・・パン・・・ティ・・・です。
	うはは。 ななみ のケツがでかいから、模様が伸びたんだろ。 リアルでいいじゃねぇか。
	ひ、ひどい〜！ 恥ずかしいからいいたくなかったのに。
	まぁまぁ、冗談だ。 でも、パンツの模様が伸びるってのは、マジだぞ。 ちょっとヒザで説明するから見てみ？
	曲げる前は、ヒザのポリゴンは正方形に近い物でできてますね。 ・・・ヒザを曲げると・・・表側は縦長に・・・裏側は横長に・・・ でも、それがUVマップやテクスチャに関係あるんですか？
	おいおい・・・ペーパークラフトだっつったろ？ もし、ペーパークラフトが伸びるゴム板で出来てて、それの関節を曲げたらどうなる？
	あ！ ポリゴンの伸び縮みに合わせて、テクスチャも変形しちゃうんだ！ だから、キレイな丸い水玉とかも歪んじゃうんですね。
	そういうこった。 小道具（オブジェクト）は基本的には変形しないからいいが（モーフ変形するデータもあります）、 衣装（フィギュア）はアチコチに伸び縮みする関節があるからな。 「伸びない素材のジーパンとかを表現したいんだよ。テクスチャが歪むのは許せない！」 とかなら、現時点でのPOSERではダイナミッククロスを使ったほうが良い。
	「不満があるなら自分で作った方が良い」って事ですか・・・ モデリングって大変そうですよね？
	ダイナミッククロスなら、現実の服の型紙を参考にすれば、フィギュア衣装よりも断然簡単に作れるぞ。 UVマップを型紙と同じ形にすれば、テクスチャも描きやすいしな。

テクスチャの模様が歪む理由 2

	・・・「UVマップを型紙と同じ形に」って・・・UVマップって、ペーパークラフトや洋服の型紙みたいに、 形が決まってるんじゃないんですか？ それに「オブジェクトの形で歪む」みたいなことも言ってましたよね？
	まず基本なんだが、ポリゴン・オブジェクトには決まったUVマップは無いんだ。 UVマップは、ポリゴン・オブジェクトを作った人が自分の都合に合わせて作ってる。
	『都合』ですか？
	うん。都合。 極端な話だと、「UVマップは作るの面倒だから作りませんでした」とかな。
	あ〜〜・・・なんかフリーデータの readme.txt でそんなの見たような。 （このサイトのサスケさんのとか）
	普通の「都合」は、どこまで テクスチャを描きやすくするか テクスチャの歪みにくさ をとるかだ。
	どこまで って・・・最高に描きやすく、歪みにくくすればいいじゃないですか。
	そうもいえないんだよ。 特にPOSERでよく扱う 人間や衣装のようにマッタイラじゃないものは。 例えばな・・・ななみ はリンゴにマジックで顔って描けるか？
	下手でもいいなら、描けますよ〜
	んじゃ、ここに皮をむいた後の、バラバラのリンゴの皮がある。 １０枚以上の切れっ端になってるな・・・このバラバラの皮にだったら？
	むき終わったリンゴに貼り付けたときに、キレイに見える顔をって事ですか？ そんなの無理ですよ〜！
	ペーパークラフトも、複雑なヤツだと組みあがるまで、完成品がどんな模様かわかんないよな？ なんでかっていうとリンゴの皮と同じで、立体を無理に平面（紙）で再現するために、 バラバラの切れっ端になってるからだ。 逆にテクスチャを描きやすくするって事は、出来るだけバラバラにしないで繋ぎあわせなきゃいけないって事。
	立体を平面（紙）でバラバラにせずに再現できませんか？ そうだ！世界地図って完全に平面ですよ。地球は丸いのに。
	メルカトル図法か？あれも立派な UVマップの一例だな。 地球儀と比較してみ？ 南極は地図みたいにデカくないし、日本もあそこまで小さくないぞ。 メルカトル図法みたいに無理矢理つながった平面に再現すると、どこかでテクスチャの歪みが出る。 歪んだ平面に、立体に復元したときに正常に見える絵を描くのは、バラバラの物に描くより難しいぞ？

	あ、水玉模様。・・・下のUVマップくらいバラバラでも歪むんですね・・・ う〜ん、UVマップ作りってそんなに大変な事だったんですか。
	どうしても不満なら、フリーのツールとかで自分で作り直してもいいかもな。 （それについてはまた別のページで）

UVマップ と UV画像 と テクスチャ画像

	やしちさんすみません、相談したい事が・・・
	おう、遠慮せずにいってみ？ 喜んで相談にのってやらぁ。 パンティーのテクスチャの話だろ？
	あう・・・そうです・・・
	オレ様にまかせれば、恥ずかしい染み付きのテクスチャ画像をつくってやるぞ♪
	わざわざ汚れた下着なんて はきたくないですよ〜。 フリーデータに付いてたUVマップなんですが、画像サイズが小さすぎて、 ななみ が描きたい模様が描き込めないんです。
	ほほう。 付いてたUVマップのサイズと、描きたい模様を具体的に教えてくれ。
	UVマップは 64ｘ64 ピクセル、描きたいのは・・・
	64ｘ64 ？ POSERのライブラリサムネイルより小さいじゃねーか・・・ （・・・よく水玉模様が描けたなぁ） んで、描きたい模様は？
	子供っぽいって笑っちゃイヤですよ？ ・・・『本気戦隊ガチレンジャー』の五人勢ぞろいシーンが描きたいんです・・・
	・・・笑ったりするもんか・・・あれは良いものなのだよ・・・ それはともかく、普通は 64ｘ64 で人物画なんて描けねぇよな。
	ちびベル付属の下着UVマップだって 1000ｘ1000 もあるのに、いざ描き込もうと思うと小さいんですよ？
	まぁ安心しろ。 結論から言うと、その64ｘ64 のはただのUV画像でしかないから。 UVマップに貼り付けるテクスチャ画像は、サイズはいくらでも大きく出来るぞ。 （限界はあるでしょうが、リアルタイムプレビュー画面ですら 4096ｘ4096 イケます）
	わぁ、そんなに大きなサイズでも良いんでしたら、余裕で描き込めます！ ・・・・・・ ・・・あの・・・UVマップとUV画像って同じじゃないんですか？
	普通は区別して話さなくても通じるけど、実際には違うよ。 本来のUVマップってのは、ポリゴンの各頂点を U値（横幅 0〜1） V値（縦幅 0〜1） のどこに置くかって情報だけ。 .obj データの中に内臓されてる。 対してUV画像は、人間がテクスチャ作成の下敷きにしやすいように画像にしてあるものだ。 UVマップさえ .obj データに作られてれば、UV画像は無くてもテクスチャは貼れる。 ある頂点一個のUVマップ情報が「U 0.5、V 0.5」だとすると、1024ｘ1024 ピクセルのUV画像ではｘ 512 ｙ 512 ピクセル位置になり、4096ｘ2048 ピクセルに比率を変形させたUV画像では ｘ2048 ｙ1024 ピクセル位置になる。
	・・・・・・良く判らなかったけど、とりあえずUV画像よりも大きなサイズでテクスチャを作っても平気なんですね？ わは〜〜い♪ 『本気戦隊ガチレンジャー！ ガチの怒りをうけとめろ！』

・・・まぁいいか。

注意

解説は「POSER ７ 日本語版(Windows用)」の使用を前提にしています。
Mac版POSERには使えないデータや解説等もあるかもしれませんのでご了承下さい。