移動 と 軸回転

	やしちさん、物を動かすのって、「パラメータ」ウィンドウの x, y, z 移動しか役にたたないんですか？
	んなこたぁ無いぞ。編集ツールの「移動」「前後移動」ツールを使って、 ドキュメントウィンドウ上でオブジェクトをドラッグすれば、グリグリ動かせるだろ。 どうして そう思ったんだ？
	あの・・・・・・、とある所で「ドラッグ移動は使えない」「パラメータ移動じゃねーと」 みたいな書き込みが。
	そりゃ ななみ の早とちりだよ。 確かに小道具や「フィギュア全体」の移動じゃなく、手や足なんかを動かす時には、 移動ツールを使うと予想外の動きをすして、ポーズが崩れるからって事なんだろう。 でもそれは、移動ツールでフィギュアの「パーツ」をドラッグすると、ｘ、ｙ、ｚ 移動ではなく、 軸回転、 横屈伸、 屈伸 してしまうからなんだ。 フィギュア全体・・・つまりそのフィギュアの「ボディ」を選択してからドラッグすれば、 ポーズを崩す事無く移動させられる。
	えぇ？ 手や足を選んでドラッグしても、ポーズは変になる事が多いけど、ちゃんと移動してますよ？
	あれは ｘ、ｙ、ｚ 移動してるんじゃない。 あくまで腰部を中心に連結されてる「関節」が、それぞれ 軸回転、 横屈伸、 屈伸 してるだけだ。 疑うなら、フィギュアの構成パーツのパラメータを見てみ？「腰部」以外にはｘ、ｙ、ｚ 移動が無いから。
	ホントだぁ〜〜。 しかも、そのパーツを移動ツールでドラッグすると、軸回転、 横屈伸、 屈伸 の数値が変化してます。
	ｘ、ｙ、ｚ 移動 と 軸回転、 横屈伸、 屈伸 が違うものだって判ったか？ 移動ツールでも動かせちまうから紛らわしいんだが、違いが判るとポーズをつける効率が上がるから、 ちょっとは意識しておくと良いぞ。 軸回転、 横屈伸、 屈伸 については、別ページで解説するから、まずは移動の話な。
	えと、えと・・・では、フィギュアのポーズを変えずに、全体の位置を移動させたい場合は、 「腰部」を選んでドラッグすればいいんですね？
	「腹部」を選んだ場合は「IK（インバースキネマティック）」を解除しておけよ？ でないと、IK が効いている手足の関節が動いちまうからな。 フィギュアの「ボディ」を選べば、問題なく動かせる。 「ボディ」を選ぶショートカットは、そのフィギュアのパーツをクリックしてから「２」のキー（テンキーじゃないほうね）だ。 フィギュアサークルの赤い円をドラッグすればOK。

移動ツールの特徴

	ところで やしちさん、移動パラメータをいじるのと 移動ツールでドラッグ移動するのって、 なんか動き方が違うような気がするんですけど・・・ そもそも、「移動ツール」と「前後移動ツール」の違いも判りません。
	物を動かす時の座標 ｘ、ｙ、ｚ とは？のページで説明した、 「ワールド座標」と「ローカル座標」の事は覚えてるか？
	理解は出来てないかも知れませんが、覚えてはいますよ。
	「移動パラメータ」での ｘ、ｙ、ｚ 移動 はワールド座標を基本にした移動なんだが、 「移動ツール」でのドラッグ移動は「俺様 視点」を基本にした移動だ。
	「お れ さ ま 視 点」ですか・・・？ ちょっと頭の悪いネーミングですね。
	悪かったな！どーせオレはセンスねーよ。 呼び方はともかく、「移動ツール」「前後移動ツール」は、 カメラがどんな角度から見ていようが「ドキュメントウィンドウ」に表示されている 平面に対して移動するんだ。ワールド座標のｘ、ｙ、ｚ 軸に関係なくな。 「移動ツール」はドキュメントウィンドウ内でカーソルを動かした通りに動く。 「前後移動ツール」はドキュメントウィンドウ内でカーソルを上下に動かせば、画面内の手前と奥に動く。 どっちもユーザー視点を基本に動くんだ。誰も名前を付けてねーから「俺様視点」だ。文句あっか？
	あ〜〜、これも どう動くか理解しちゃうと、パラメータ移動より便利ですね！ 画面分割で いろんな方向から見てれば、直感的に動かせます。 特にパラメータ移動の場合、距離単位（解説はこちら）を小さくしてると、 長い距離を移動させる時にはパラメータダイアルを何回も回さなきゃいけなかったのに、 カメラを引いた状態の画面にしてれば楽々移動できます。

	結局は、移動距離を厳密にしたい時には「パラメータ x, y, z 移動」、 大まかにで良いなら「移動ツール」を、画面分割で複数のカメラから確認しながら使えば楽なんですね。 さすがは やしちさん。 ななみ は移動とかが苦手だったんですけど、今回教えて頂いた事で得意になっちゃうかもですよ。 ありがとうございます〜。
	・・・え？ ・・・あ・・・あぁ。 そりゃ良かった・・・教えたかいがあったよ。 （オレ、何に怒ってたんだっけ？）

注意

解説は「POSER ７ 日本語版(Windows用)」の使用を前提にしています。
Mac版POSERには使えないデータや解説等もあるかもしれませんのでご了承下さい。