やしちさん、とある巨大匿名掲示板のPOSERスレで、 クロスシミュレーションのパラメータの意味がつかめないって書き込みがありましたね。 ななみ も良くわからないんで教えてください。 |
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あぁ?POSERでの実際の動きはともかく、抵抗も摩擦も中学辺りで教わったろ? それぞれのパラメータの意味の雰囲気くらいわからねーか? |
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そんなぁ…覚えてない人や、理系が苦手だった人だっていますよぅ。 …そういえばPOSERのマニュアルって、理系の教科書みたいですよね。 基礎の3D知識が無い人にはチンプンカンプンで…あれじゃ初心者は理解しにくいです。 そういう人の為に、このサイトがあるんじゃないんですか? |
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それを言われると痛いな。 んじゃ、ダイナミック・クロス全体の事は後でやるとして、 『ダイナミクスコントロールのパラメータ』だけ先に、大まかに解説するか。 そうそう、ダイナミック・クロスの使い方は、Forum3Dさんのココがスゴく参考になるぞ! |
これが ダイナミクスコントロールの初期パラメータだ。 水色文字での範囲ってのは「0以上の最小〜最大」って事な。実際の最小は0だ。 設定した数値は「リセット」ボタンでこの初期値に戻る。 |
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なんか似たような名前のパラメータが並んでますね。 それに範囲の有効数の最小〜最大 が結構まちまちなんですね。 |
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POSERは こういう風に有効範囲の単位がグチャグチャなのが多いんだよな。 まぁここでの数値は「環境設定でのディスプレイユニット単位」には影響されないからマシだけど。 |
では そろそろ、各パラメータについて教えてくださいね。 …ななみ は理系が苦手なんで、できるだけ判りやすくお願いします。 |
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最初に断っとくが、「だいたいの雰囲気」の説明だぞ。 シミュレートする動作や、別のパラメータに影響される事が多いんだ。 詳細に解説しようとすると莫大な情報量になるし、そもそもオレ自身が詳しく知らないからよ。 |
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やしちさんは フィギュアに服着せない事が多いから、詳しくならないんですよ。 「メモリの節約だ」とかなんとか言い訳ばっかりで… |
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へいへい。お詫びに説明させていただきますよ。 まず大前提だが、解説で使われてるダイナミッククロスは「ほとんどが四角ポリゴンで作られている」と思ってくれ。 最近でた DAZ|STUDIO 用のデータでは三角ポリゴンを多用してるそうだが、それをPOSERで使うと違った結果になるかもしらんぞ。 ○ 曲げ抵抗 (布の柔らかさを表現。 主にポリゴンの辺に影響) これが大きいと服のしわが出来にくくなる。 柔らかい布を表現するなら小さく、硬いなら大きく設定しよう。 ○剪断(せんだん)抵抗 (主に四角ポリゴンの内部三角形(POSER上では表示されない)に影響) 曲げ抵抗とは別になめらかなしわを表現する。 これが大きいと、ダンボールを曲げたときのように、四角ポリゴンの辺に沿って カクカクと曲がりやすくなってしまう。 ○伸縮抵抗 (布の伸びやすさを表現) これが小さいと、強制グループで首元をフィギュアに固定していないシャツとかは、 重力で首元が広がってしまい、最後には足元まで落ちる。 ○伸縮ダンピング (移動方向への慣性を表現) 手提げバックを持ったフィギュアに、手を水平に一定距離振ってから、適当なフレーム数をポーズ維持させたとする。 手が動いている間は、バックは垂れ下がっている状態から、下部を横向きにして動く。 伸縮ダンピングが小さいと、手の動きが止まるとバックの下部は急速に下に下がる。(参考動画A) 伸縮ダンピングが大きいと、手の動きが止まってもバックは下部の動きに引きずられて移動し続ける。(参考動画B) ○布密度 (布の重さを表現) 床面から適当な高さに布を配置し、適当なフレーム数でシミュしたとする。 布密度が小さいと、布はゆっくり落ちてくる。 布密度が大きいと、布は早く落ちてくる。 ○布の自己摩擦 (ダイナミッククロスの布自身の接触面に影響) 何本もの帯状の布を束ねた、ハタキのようなダイナミッククロスのオブジェクトがあるとする。 フィギュアにそのハタキを持たせ、横に振るシミュをすると… 布の自己摩擦が小さいと、帯どうしは絡まりにくい。 布の自己摩擦が大きいと、帯どうしは絡まりやすい。 ○静的摩擦 (DCが動き始めるのまでに必要な力。 対象オブジェクトに接触している面に影響) フィギュアに対してブカブカのDCセーターを着せたとする。セーターは首周りを強制グループでフィギュアに固定。 ゼロフィギュア状態から、両腕を頭上に上げるポーズまでをシミュすると… 静的摩擦が小さいほど、腕の角度が小さくても袖がずり落ちてくる。 静的摩擦が大きいほど、腕の角度が大きくても袖がずり落ちてこない ○動的摩擦 (すでに動き始めているDCの、今後の移動速度に関係。 対象オブジェクトに接触している面に影響) フィギュアに対してブカブカのDCセーターを着せたとする。セーターは首周りを強制グループでフィギュアに固定。 ゼロフィギュア状態から、両腕を頭上に上げるポーズまでをシミュし、袖がずり落ちはじめると… 動的摩擦が小さいと、袖が速い速度でずり落ちる。 動的摩擦が大きいと、袖が遅い速度でずり落ちる。 ○エアーダンピング (空気抵抗を表現。 フォースウィンドにも影響) 片足上げても破けないほど裾の広いDCスカートを着せたとする。 スカートはベルト(?)部を強制グループでフィギュアに固定。 ゼロフィギュア状態から、適当なフレーム数で片足だけ水平に上げさせ、 次の1フレームで上げた足を地面に着け、さらに適当なフレーム数をポーズ維持するような アニメーションを作り、シミュする。 エアーダンピングが高いと、開いたスカートはふんわり落ちてくる。 フォースウィンドで布を動かす時には、初期数値では小さすぎるので 0.5 くらいに。 ○衝突摩擦 (対象は別の接触したダイナミッククロス) スイッチをオンにすると、布自身に設定した動的摩擦・静的摩擦は無視され、 接触相手のダイナミッククロスに設定された動的摩擦・静的摩擦でシミュされます。 |
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わあ〜、結構わかりやすかったですよ!(…ですよね?) ダイナミッククロスって、モデリングツールと実際の洋服の裁断図面があれば作れそうなのに、 パラメータとかの意味が判らなくて敬遠してる人も多いと思うんです。 これでもっと興味を持ってくれる人が増えると良いですね。 |
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それって「だから ちびベル用のDC服を作ってね」って暗に言ってねーか? でも、ななみ は、例え服が無くたって可愛いから好きだぞ? |
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えへへ、可愛いって言われると照れちゃいますね。 …って、それは「単にハダカが見たい」ってだけなんじゃないですか? |
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それは誤解だな。 ななみ の だから 見たいんだ。誰でも良いって訳じゃないぞ。 |
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え・・・?それって・・・ななみ のことを・・・?? あ、あの あの、解説終わったから、もう帰ります! きゃ〜〜 |
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リアル系には興味無いからな…って、行っちまったか。 |
解説は「POSER 7 日本語版(Windows用)」の使用を前提にしています。
Mac版POSERには使えないデータや解説等もあるかもしれませんのでご了承下さい。
質問者(代理もあり) ななみ ちゃん。 POSER初心者。 |
回答者 やしち さん。 セクハラ担当。 |
12/01/27 Forum3 へのリンク追加
10/02/27 加筆修正
09/06/03 UP